kuri8iveにいきてこ。

仮面ライダーになりたい。

Gunosyリサーチインターン参加記録

るいすです.株式会社Gunosyのリサーチインターンに参加したので記録を残します.
期間は2019年12月26日〜2020年3月31日のうちの1ヶ月間です.

Gunosyと研究

Gunosyは近年多くの研究成果を上げています.昨年だけでもKDD'19, WI'19, RecSys'19にFull / Short paperが採択されており,今CSの研究で存在感のある日本企業の1つであると言えます.元々学会のスポンサーや国内学会の研究発表などは行われていましたが,研究専任チームが誕生したことによって加速度的に研究成果が増えてきています.その他,毎週論文読み会を開いておりその資料は随時GunosyDMで公開されています.

data.gunosy.io

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参加した経緯

論文化を前提に企業で研究を行ってみたいと考えたのが大きな理由です.特に,現時点での私の研究のモチベーションは応用寄りであるため,自社サービスにユーザーを抱えている企業で研究を行えればと思っていました.加えて,まだ研究能力が貧弱であるためメンターをつけてもらえて,既に研究のサイクルが回っている企業であることも望んでいました.

また,卒業研究では主体的に取り組んだとは言えテーマ自体は指導教員から降ってきたものであったため,テーマ決めの部分からチャレンジをしてみたかったというのも理由の1つです.もしそれでさっぱり何もできずに終わったら,それはそれで自分が研究に不向きと分かっていいだろうしと考えていました.

さらに,KDD'19の筆頭著者がインターン生であることも後押しになりました.KDDデータマイニング系のトップカンファレンスで,採択率が2割を切ることもあり非常に論文採択の壁が高いため,このニュースにはとても驚きました.筆頭著者のしゅんけーさんの研究力が原動力であるのは確かだとしても,それをKDDレベルまで引き上げられる環境もすごいと感じ,非常に魅力的に映りました.

そしてちょうどGunosyがリサーチインターンの募集を始めたため,乙女座の私はセンチメンタリズムな運命を感じ,応募しました.書類審査を通過したのち,プロポーザル審査を受けました.これはGunosy側から提供された取り組みたいテーマリスト or 自分がやりたいテーマについて,こういった背景からこういう研究をしたいという研究プロポーザルを書いて提出するというものです.1ヶ月程度の間に論文を読むなどして情報を集め,最終的にIPSJ全国大会のフォーマットで参考文献込み3ページにまとめ提出しました.(IPSJのものを使った理由は特にないです.)

プロポーザル審査を通過すると面接があります.ここでは主にプロポーザルに記載した研究計画に関しての質疑などが行われます.といっても,プロポーザルの計画そのものの完成度・緻密さが求められているわけではなく,研究に対するモチベーションや研究を立案・実行する基礎体力が備わっているかを見ているようです.実際,私のインターン成果であるJSAI論文は研究プロポーザルとは全然別物になっています.この面接を通過すると晴れて研究インターン参加となります.

研究の進め方

基本的には自分でデータを集めコードを書き実験を行います.と同時に適宜メンターさん(私の場合は関さん)にメンタリングをしていただきます.その他,Slackに自分のチャンネルができるので,そこに困ったことなど書いて社員さんに助けていただくことも多々ありました.

やったこと

チュートリアル

SQL課題をやります.元々データ分析のインターン生向けのもののようですが,研究でもデータを引っ張ってくる時に必要であることから用意されてるのだと思います.SQLの使用経験が浅くSQL力が貧弱な私はこれに1日以上費やしてしまいました.

ボツ研究テーマ

プロポーザルをもとに,チュートリアル終了直後から半日程度とりあえず色々案出しをしていました.この段階で一度関さんと打ち合わせをして方向性などについて検討をしました.そして,〜の背景から〜というリサーチクエスチョンが考えられるので〜を確認して検証する,といった研究草案をここで一気に固めました.スタンスを取るとアドバイスする側もアドバイスしやすくなると考えていたため,早期に一旦まとめた選択は良かったと思います.そこからアドバイスをいただいたり関連しそうな論文を読んだりして計測すべき指標リストを決めました.結果的にこのテーマを論文にはしませんでしたが,スピード感を持って進めたことでアドバイスを多く引き出すことができテーマの深掘りができました.

ここからデータ収集・指標の計測に入りましたが,前者で大苦戦してしまいました.ほしいデータがどこにあるのかといった情報だけでなく,計測結果が奇妙な時の要因がなかなか分からず,もちろん質問して解決していたとはいえ随分時間を費やしてしまいました.加えて私がSQLについて何も分かっておらず,大きいデータを引っ張ってくるのに実行時間が遅くなる書き方をしていたこともあり,自身の力不足を痛感しました.

ここで,計測結果そのものは良さそうだが論文としての落とし所がいまいちだと感じたため,関さんに相談をお願いしました.そこで「元々どういうモチベーションなんだっけ」というところに立ち戻って検討を行い,その結果テーマを変えることにしました.

JSAI論文テーマ

「ニュース閲覧行動を用いた選挙の争点分析」というテーマに後半は取り組みました.先のボツテーマや相談を踏まえて今一度目的や方法などを整理してから始動し,以降は上記と同じくデータ収集・指標の計測に取り掛かりました.

今回は社内Wikiに早めに現状まとめを作成したことやJSAI論文執筆と並行しながらの作業だったことから,論文としての物語を常に意識しながら作業できたのが良かったと思います.また,ある程度良さそうな結果が出たところで関さんにメンタリングしていただき,「主張したい内容を適切に示すにはどういう実験結果が必要だろうか?」という観点から実験について練り直せたのでボツ案の時の失敗を上手く活かせたかなと思いました.

また,手法の提案はなく分析だけの研究にはなりましたが,その分普段読むことのない政治学の論文を読み,分析結果からの示唆を充実させられるように努力しました.(論文に入れるのが間に合わなかった話が多いのは反省です.)

最終的に,このテーマで人工知能学会全国大会に論文を投稿するところまで持っていくことができました.提出直前も関さんにめちゃくちゃ助けていただき,良い感じに肉付けできるよう導いてもらいながらなんとか間に合わせられました.もし私が書いた素の状態であればなかなか見苦しいものになっていただろうと思われます.

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鯖落ちにより提出失敗かと思われたがセーフ

終わりに

充実したインターンでした.しゅんけーさんもしばしば言及されているように関さんのメンタリングが素晴らしく,議論しながらアイデアを膨らませたり落としどころを探したりするのが楽しかったです.研究チームは小さいもののその分距離感も近く,またデータ分析のエンジニアは多数在籍しているためサポートは十分あります.もちろん自走力は必要ですが面接を突破できる程度あればやっていけるはずです.求人にも記載があるように研究を行う人のモチベーションがとても重要視されているので,そこまで詳細な研究案を思いつけずともモチベーションがあってGunosyのデータや研究に興味がある方は是非飛び込んでみると良いと思います.

hrmos.co

私は一旦終了することにしましたが,目安として1ヶ月の間に国内外査読有無を問わず論文にまとめられればその後も続行できるので,研究成果を継続的に出していきたい方にもぴったりです.

筑波大学情報学群情報科学類を卒業しました

こんにちは,るいすです.
筑波大学情報学群情報科学類(coins)を卒業したので,振り返りポエムを書きます.長いですが情報量はあんまりないです. 受験生の方に進路の参考にしてもらえたらいいなと思って,coinsに関するQ&A的なお話もいくつか.

以下の情報は2015年度入学の学生によるものなので,この記事を閲覧されている時点では実情と異なる可能性があります.実際にカリキュラムは2020年度入学の学生とは既に違うようです.あらかじめご了承ください.時間割やシラバスこちら

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いつぞやの情報学群神輿 at 宿舎祭

私について

入学時にはプログラミング経験は全くなく,そもそもパソコンはネットとソリティアくらいにしか使ってなかったと記憶しています.おもしろフラッシュの世代でガンダムのフラッシュゲームでよく遊んでいました.つまり,以下の記述は入学時全くの素人だった学生のものであることにご留意ください.

coinsに入学したのは情報・コンピュータサイエンス(CS)について専門的に学びたいと考えたためです.coinsと近しい筑波の他学類を選ばなかったのは,メ創→パンフレットから映像などのクリエイター感が漂っていて違うなとなった,知識→図書館に特別興味があったわけではなかった,工シス→ハードよりソフトに興味があった,という理由からです.正直なところあんまりちゃんと調べずに決めました.上記の3学類にもCS系の授業はあり,例えば知識における情報検索のように,CS系のトピックでも必ずしもcoinsが一番適当というわけではないです.今進学先を迷ってる立場だとしたら,各学類の教員・研究室のページを見て出している論文のタイトル・内容から面白そうと思えるところを選ぶのがいいかなと思います.

在学中のデータとして,GPAに関しては上位30%程度に位置していたようです(実感としてはもっと下ですが英語等の非CS科目が比較的良いからかもしれません).また,coinsには卒業後エンジニアになる方が多いですが,私は何かウェブアプリ等を開発・公開した経験がなく,技術力はほとんど備わっていません.研究に関しては,査読付き国際会議論文1報,査読なし国内会議論文2報があります.

5年間の振り返り

1年次

コンピュータリテラシというcoins生用の授業ではすごく分厚い本を教科書に,初めてMacに触りターミナルを開いてコマンド操作を学んだりEmacsでファイル編集をしたり,補数の計算をしたりしていました.CSの授業で教えることではないかもですがVimVS Codeなどのエディタの特徴などもざっと教えてほしかったかなと今は思ったりします.事前アンケートでの回答によって初心者クラスと玄人クラスに分かれていて,私は前者だったため後者では何をしていたかは把握していませんが,より発展的なこともしていたんじゃないかなと思われます.プログラミングは春C(7月あたり)までなかったのと春Cにあったプログラミング入門Aもif, for, while程度でしたが,もう少し進度を早めてもいい気がします.経験者の方々は暇そうでした.

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入学直後,強そうな人たちがよく分からない会話をしていたのでとりあえず撮ったスクショ

線形代数Ⅰ解析学Ⅰといった数学の授業はもちろんあります.数学が苦手だったためもう完全に何も分からなくなるんじゃないかと非常に恐れていましたが,想像していたよりは高校数学とのギャップは大きくなかったです,少なくとも授業で扱う範囲は.(注:数学全く出来ずちゃんと学んでもいない人間の感想です.信用しないでください.)なお,ここでしっかり勉強していなかったので今痛い目にあっています.

また,必修ではありませんが春学期だけスペイン語を取っていました.むちょぐすとだけ覚えました.2つのうちの1つが基本スペイン語しか話さない先生で,全然ついていけなかったなぁという思い出があります.(実際coinsでは春に第二外国語を取ってみるものの秋に継続してる人は少ない印象です.)

筑波にはいろんな学類の入門的な授業として総合科目というものがありますが,1年春学期は予習復習も兼ねてCSの先生の授業を取っていました.なお,理系文系それぞれから取る必要があり,翌年は宗教や経営の授業を取っています.月曜1, 2限ということもあってか総合をめんどくさがっている学生はそれなりにいた気がしますが,私の場合はもともと興味が幅広かったため文系の科目も割と楽しんで受けていました.

夏休みは海外NPOインターンといういかにも意識高いものに参加していました.当時は海外に出たことがなくなるべく早いうちに一定期間海外で過ごしてみたいなぁと思っていて,良い機会に思えたためです.6週間それなりに英語を話したり聞いたりしてあまりの自分の出来なさに苦慮しましたが,おかげで多少英語力は上がったかなと思っています.ただ,学年が上がるといろいろやることが増える気がするので,この期間は免許取るのに使うべきかもなぁとも思います.つくばは車のあるなしで行動範囲がだいぶ変わることから,車持ちの学生が結構います.

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インターン先の子どもたち

この年の秋学期は休学したため,1年次に履修した授業数は一般的なcoins生の半分程度.春学期終了時点では,まだあんまりCS感はなかったです.

履修した授業:コンピュータ数学,力学,情報科学概論Ⅰ,プログラミング入門A,コンピュータリテラシ解析学Ⅰ,線形代数Ⅰ,スペイン語基礎AⅠ,スペイン語基礎BⅠ,総合英語Ⅰ,異文化と英語Ⅰ,英語基礎Ⅰ,基礎体育ニュースポーツ(春),マルチメディアの舞台裏Ⅰ,ネットワーク社会を支える情報技術入門Ⅰ,世界に挑む産業界・官界トップリーダーによる連続リレー講義:社会基礎学―グローバル人材に不可欠な教養I―,フレッシュマン・セミナー
使った言語: Java, MATLAB

2年次

データ構造とアルゴリズムシステムプログラミング序論といったCSらしい授業が必修で入ってきます.私は1年次秋学期の授業で得る知識が欠けており最初は非常に苦労しました.論理回路実験にしても論理回路を取得前に履修したため,しばらく訳も分からぬままジャンパ線生け花をしていました.友人にかなり助けてもらいながら課題をなんとかやっていた記憶があります.本来であれば情報科学基礎実験ArduinoとLEDやICを使った簡単な実験を経験してから受けるので,普通の人はそこまで苦労しないと思います.

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生け花

夏休みは深層学習を読んだものの十分理解はしきれなかったような記憶があります.機械学習の勉強を始めるなら,(私が読んだことある和書の中では)言語処理のための機械学習入門東京大学工学教程 情報工学 機械学習辺りからが良いでしょうか.

解析学Ⅲは勉強が不十分だった上に試験中にお腹を痛めてしまう不幸も重なり,落単してしまいました.かなしい.

この1年は筑波クリエイティブ・キャンプ・ベーシックとその発展編の授業を履修・聴講して,ビジネスプランを考えることが多かったです.結局ちゃんとビジネスになるようなアイデアを考え出すことはできませんでしたが,C Channel代表の森川さん(coins OB)が毎回メンタリングをしてくださっていて貴重な機会でした.授業外にも東京へ出掛け起業家や投資家の方々に壁打ちに付き合ってもらったりしている一方で,CSの学習はかなり疎かになってしまいました.もともとビジネスも興味があったため後悔はしていませんが,真面目にコツコツCSを学んできている人とは大きく差がついてしまったかなーと思います.

2年次は休学時の1年次秋学期の授業も詰めるべく履修上限を解除したため,非常に慌ただしい毎日でした.ただ,一般的なcoins生の場合は2年次秋学期は比較的日程に余裕があり,3・4年次の授業を取っている人が多かったです.(3・4年次の授業といってもあくまで想定受講学年なので普通に取ることができます.)

履修した授業:ネットワーク社会を支える情報技術入門II,コンテンツを創る,伝える,そして使う,基礎体育ダンス(秋),応用体育ソフトボール(秋),情報社会と法制度,線形代数II,解析学II,プログラミング入門B,情報科学基礎実験,離散構造,シミュレーション物理,複素関数論,システムプログラミング序論.オブジェクト指向プログラミング実習,情報システム特別講義B,コンテンツ応用論,宗教から見る現代世界,経営の科学I,応用体育ソフトボール(春),English Scientific Discourse II,English Critical Reading Strategies II,English Intercultural Communication II,English Integrated Skills II,筑波クリエイティブ・キャンプ・ベーシック―アントレプレナー入門講座―,解析学III,情報科学概論II,電磁気学,確率論,データ構造とアルゴリズム,データ構造とアルゴリズム実験,論理回路実験,数値計算法,ソフトウェア技法
使った言語: Java, MATLAB, C, OCaml

3年次

3年次には主専攻実験という半年のお試し卒研のような授業があります.私は春に「ヒューマンセンシング」,秋に「機械学習による推薦アルゴリズム」を取りました.前者ではC++, Kinect, OpenCVを,後者ではスクラッチからの推薦アルゴリズム開発(基本の協調フィルタリングですが)を初めて経験して,分からないことだらけでTAさんには本当にたくさん質問をしながら進めました.始める前は完遂できるとは思えませんでしたが,ググるのと質問をすることを適宜行えばなんとかやっていけるのだなとちょっぴり自信になりました.また,Visual StudioIntelliJを使うようになりIDEの便利さを実感しました.ごく一部の機能しか使えてないので昨今では私にはVS Codeで十分かもしれません.

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イケメン顔を逃さない

ソフトウェア工学を履修したこともあり,この頃からGitによるバージョン管理を始めた気がします.

学群開講の授業をこの年初めて取りました.認知心理学を履修したのですが,内容的に近しい認知科学概論の参考書籍を執筆した先生の授業が受けられるのは総合大学ならでは.他学群の授業はcoinsだと自由科目としてカウントされ,GPA計算対象外なので気楽でした.

coinsは1〜3年の体育が必修で,非常に楽しめました.小中の体育はただただ運動神経の良い人が無双するだけという印象でしたが,大学の体育は種目の希望を出せるということもあって皆がほどほどできて良いリフレッシュになり楽しい時間でした.

この年には情報特別演習Ⅰという授業を取りました.これは自由研究のようなもので,1年間アドバイザ教員と打ち合わせを行いつつ各々が自由なテーマで研究や開発を行うというものです.レベルは問われないため,簡単なアプリ作成から査読付き会議に通るレベルのしっかりとした研究まで様々に行われていました.私はほとんど何もせずに終えてしまったため,今でもアドバイザ教員に申し訳なくまたもったいないことをしたという悔いが残っています.

夏には初めて技術系インターンに参加しました.そこまで技術を要する仕事をしたわけではありませんが,技術を生かして仕事をする楽しさ・難しさなどを知ることができて有意義でした.情報系は幸いにも学ぶ内容と実務が比較的近いので,3年とは言わず1〜2年のうちにインターンに行ってみるのも大いにありだと思っています.つくばからだと長期休暇以外は難しいですが…

特に春は課題やってたら学期が終わってたくらい日々課題をこなしていた気がします.うろ覚えです.

履修した授業:発展体育ソフトボール(秋),論理回路,電気回路,システム制御概論,情報特別演習I,インターンシップI,人工知能,コンピュータネットワーク,パターン認識,画像メディア工学,知能情報メディア実験B,健康と社会,発展体育ソフトボール(春),認知心理学,ソフトウェア品質保証,データベース概論I,ソフトウェア工学,ヒューマンインタフェース,認知科学概論,統計学自然言語処理,情報セキュリティ,画像認識工学,機械学習,知能情報メディア実験A
使った言語: Java, MATLAB, SQL, C++, Processing

4年次

4年次は足りてない単位分いくつか履修したほかには基本的に研究活動をしていました.配属前に博論や修論,卒論発表を聴講した時には,こんなちゃんとした研究を行うには知識・技術が明確に不足していると感じたため非常に不安に包まれる中でのスタートでしたが,最終的にはなんとか国際会議論文として成仏させられる程度まで卒研を持っていけたので.少なからず成長を感じました.と同時にそこまで形にできたのは先輩方・先生方の助けによるところが大きく,今後もっと力をつけていかねばという思いを強くしました.

卒研はかなりギリギリセーフでの完成になってしまい卒論提出直前にはかなり大変な思いをしたため,進捗次第では夏は大人しく研究するのが良さそうです.

3月にはCHIIRという国際会議に聴講だけしに行きました.イギリス開催のため普通だと参加は難しかったですが,学類長が「coins生にもっと海外に行ってほしい」という思いから始めた海外研修支援に採択していただいたため,渡航費や参加費の一部を学類から頂いて参加しました.支援がなければ自身の研究発表がない国際会議に参加する機会はなかったと思いますし,貴重な経験をさせていただけて非常にありがたかったです.

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スコットランド英語が全く聞き取れなかった

履修した授業:インターンシップII,専門語学B,卒業研究B,情報科学特別講義C,専門語学A,卒業研究A,計算機アーキテクチャ,音声聴覚情報処理,知識処理概論
使った言語: Java, Python

5年次

在籍期間が足りないという理由だけで4年では卒業ができなかったため,再度半年の休学と授業料だけ払って何も授業取らない半年を過ごしました.

卒研の内容で国際会議に論文が採択されたのでマレーシアに行きました.トップカンファレンスではないものの,卒論発表時の評価が平凡だったことを考えると十分以上に嬉しいです.卒研は楽しいこともありましたが何より非常に大変だったので,こういった形で実を結んでよかったですし,先生や先輩方に恩返しできたのもよかったです.

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マレーシアの民族ダンス

coins気になるところ

情報系を志す人に相性が良さそうなサークル・団体はある?

競プロサークルTPC,ゲーム作りサークルAmusement Creators,coinsの学類紙を制作しているWORDあたりが該当すると思います.TPCICPCに出場していたりAmusement Creatorsはコミケに作品を出していたり活発に活動しているようです.WORDは強い人がたくさんいる印象がありますが,coinsの皆が皆3度の飯より技術が好きというわけではないので技術好きが集まる場として良いのだと思います.あとは,相性が良さそうかは置いておくとどこのサークル・団体においても需要はあります.ウェブ担当として.

専攻を決めたのはいつ?

coinsには3つの主専攻があり3年進級時に決めます.ただ,単位取得が必要な授業の種類が多少変わるくらいであんまり差はないです.重要なことが1つあって,学位はソフトウェアサイエンス主専攻のみが情報科学で残り2つは情報工学なので,科学と工学の差を気にする方はご注意ください.

他学類との絡みはある?

他学類と絡みがある授業は,英語,体育,取る人は第二外国語くらいで,他はだいたいcoinsの人たちで受けます.他の学類の授業の単位を取得することはできて,卒業に必要な単位としてちゃんと使えるので,時間割的によろしいタイミングで他学類の授業をとるのはオススメです.ただし,その枠はあんまり数がないです.

もちろん,サークルなどの課外活動においては他学類との絡みは十分あります.

coinsの男女比はどれくらい?

年にもよりますが,10%いない年の方が多い印象です.最近の実際のデータ(ただしcoins全学年合計)は地図とデータで見る筑波大学リーフレットにあり,2019年度は男:女=355:31だそうです.

院進しなくても大丈夫?

大丈夫です.4割程度は院進せずに就職します.ただし,研究室配属で希望者数が定員を超過した際には研究室によっては院進希望者が優先されることもあるかと思うので,そこはご注意ください.

インターンに行く人はどれぐらいの割合?彼らには特徴がある?

私は交友範囲が狭いので割合は分からないですが,3年以降だとそれなりに行く人がいる印象です.入学時点でプログラミング経験等がある人は,低学年のうちからだいたい何かしらの技術バイト・インターンをしているように見受けられます.大学からプログラミング始めてインターン等に参加している人は,アプリやゲームなどを授業外で作ってる人が多いのかなと思います.あとは,インターンに参加すると(そこでの経験や実績が力になって)インターンに参加できやすくなるループがあるように思えるので,0→1の部分を上手いことできれば良いかなと(私は始めはエンジニア見習いという枠のインターンに参加しました).

授業でPCどれくらい使う?計算機室の存在はわかるけど普通の授業でも使う?

私物PCがないと受けられない授業はなかったような気がします.計算機室に移動して演習を行う授業はそこそこあります.なので一応私物PCなくても生きてはいけますが,授業資料が学習管理システムで公開されていることが多々あることもあって,基本ある方が圧倒的に便利なのでだいたいみんな買って持ち込んでます.授業中多くの人がPCを開いているのは情報系ならでは.

もし買うとしたら,最初の1〜2週は様子見で良いと思います.機種については計算機室の端末がMacなせいかMacbook Pro / Airが多いですが,ThinkPadも人気がある印象です.筑波大学Appleと契約を結んでいて学割より安く購入できるので,もしApple製品を買う場合はApple on Campusは忘れずに使いましょう.

おわりに

各授業についてあんまり覚えていないこともあってcoinsの授業外の話ばかりの振り返りになってしまいましたが,こんな5年間を経て卒業しました.ありとあらゆる分野で情報技術が活用されている時代において,CSを専攻したのは良い決断だったと思います.

二浪するか迷ってる方へ: 二浪本命落ち大学生の振り返り

こんにちは,るいすです.受験を終えたみなさま,おつかれさまでした.

国立前期の結果が出たいま二浪を検討されてる方がいるかと思いますが,そういった方の参考になればと思ってつらつら書きます.振り返って思うことや当時気にしてたことが実際どうだったかとか.

私について

一浪目は予備校に通い,二浪目は宅浪しました.理系のくせに理系科目がダメで,二浪時ですら最高C判定しか取れておらず,つまり全然本命に届きもしないのに謎に粘る受験生でした.そして二浪目も本命に落ち,後期で筑波に拾っていただきました.

この春卒業するため,記憶が薄れないうちに今思っていることを書き残しておこうと思い立った次第です.

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よく受験したなこれでという一浪時の開示結果.二浪時は170点でD落ち.合格ラインは215点前後.

以下読み進めるに際して,

  • 私の所属は情報系であるためその他の理系や文系の場合はまた事情が異なるかもしれない
  • あくまで一学生が見聞きしたことを踏まえた話であるためいろんなバイアスがあるかもしれない

あたりはご留意いただけますと幸いです.

二浪中の話

孤独がつらかった

これは二浪を宅浪で行ったことが主要因かとは思いますが,一浪の時と比べてだいぶつらかったなーと思います.現役や予備校にいた頃はそのありがたみを感じることはなかった,同世代で同じ目標に向かって頑張る人たちが近くにいるということはとてもありがたいのだと実感できます.20手前の人間が,夜ごはんで家族と話す以外に人と話さない日が多いというのはなかなかつらいものです.

また,日常的な孤独もそうですが,自分だけ階段の踊り場で足踏みしてるような,取り残された感覚がありました.やはり2年目ともなると大学に進学した同級生たちは大学のコミュニティで生活していて疎遠になるうえ, より強くなる勉強へのプレッシャーから余計に連絡もとりずらくなってしまいがちです.

もし二浪するなら,定期的に人と会ったり遊んだりする機会を設けることをおすすめします.私はStudyplusという勉強SNSで勉強記録をつけていたため,そこでの交流にかなり救われました.嵌り過ぎには気を付けつつもある程度積極的に使うと良いかもしれません.

進学について考える時間が増える

正直一浪時までは進学についてあまり深くは検討していませんでした.二浪をすると,「本当に二浪してまでそこに行かなければならないのか」と聞かれたり自身の中でも考えたりする機会が増えるため,より真剣に向き合うようになると思います.

また,私は三浪目には入りませんでしたが,進学した後のみならずその先のことも含めて二浪時にいろいろ考えたことがその決断に影響しています.

視野が広くなる

一浪と比べて二浪ははるかに希少で情報もあまりないことから,二浪する人は二浪がどうとかどんな経験者がいるのかとか調べる機会が多くなるかと思います.そうやって調べてみると,こういう人もいるんだとかこの人多浪だったんだとか,知らないだけで世の中いろんな人がいるんだなーということに気づいてくるはずです.これはもちろん大学生活でもよく起きる話かもしれませんが,大学入学前にそういう経験をできるのは良いことかなと個人的には思っています.

諦めがつくまでやりきる機会を得られる

二浪というのは良くも悪くも世俗から離れているので,勉強のことに集中して自分が納得できるまで頑張るには良いチャンスだと言えます.大学に入ると授業や研究以外に面白そうな機会を多く目にすることになるので, 日常的には誘惑に触れることが少ない二浪時代は1つのことだけに取り組める貴重な機会ではないかと思います.私は結果的には志望校には届きませんでしたが,初めて主体的に勉強計画を立てて,ストイックにはなりきれなかったものの過去の自分には考えられないくらい真面目に勉強に向き合えたので,大学生になる前にそういった経験を得られて本当に良かったです.

また,これまでの人生で主体的に動いた経験は全然なかったと記憶していて,そんな中で下した大きな決断だったので,自分で決めた二浪も頑張れないのにいったい何を頑張れるんだという気持ちが1年間奮い立たせてくれました.

進学後の話

焦る

単純に年は増えてしまうので,「学部卒25歳かー」と思うことはまぁあります.(私は休学もしたため+3)

それと,私はまだ大丈夫そうですが体力や気力は周りよりも早く落ち始めるので, まだ若いうちに頑張らないとやばいなという気持ちは芽生えてしまいますね.

焦らなくなる

上と真逆の話ですが,焦らなくもなります.大学入って驚いたことに,4年ストレートで卒業して働かないとという一種の強迫観念に駆られている人が割といることが挙げられます.二浪を経験すると,社会にはいろんな人がいて別に正解の生き方があるわけではないということを自身の経験や環境から得やすいように思いますし, 「普通」の呪縛から解放されるのは実際大きなメリットではないかと感じています.

年齢制限はまぁやっぱり多少ある

例えば年齢制限のある奨学金がありますし,参加要件に年齢制限のある事業もあります.(例:情報系でいうとセキュリティキャンプや未踏など)日常的に不都合することはありませんが,特に若者支援の色が濃いものについてちらほら制限にかかってしまうのは事実です.

また,日本社会では若者でなければ学生ではないようで,学生支援のはずの措置で対象外にされることもあります.

浮かない

二浪なんてして入学したら浮いてしまうかなというのは一つの心配事でした.が,それは全くの杞憂であると断言できます.年はともかく「二浪」を意識させられる機会は,成人式以外特に記憶がないです.

また,別に言わなければ二浪してるかなんて基本分からないですし,知られたところで気にする人はいないのでそこは大丈夫かと思います.

生涯年収の話

多浪をすると定年前の給料が一番高い数年間が失われてしまうという言説を見聞きすることがありますが, 個人的にはナンセンスな話だと思っています.進学先が変われば出会う人や機会は全く変わることに加えて,落ちて元々受かってた大学に行くことになっても落ちた悔しさをバネに奮起するみたいな心境の変化一つでいくらでも人生は大きく変わるので,気にする必要はないかなと思っています.ifの世界の話は気にしても意味がない.

平均的には難関大学の方が機会に恵まれる

表題についてはやはりそうかと思います.指定大学の学生のみが対象である奨学金はありますし,シンガポールのワーホリビザのように難関大学かどうかが関係する(以前はそうだったと記憶してますが今もなのかは要検証)ものもあります.

また,留学をする場合費用が安価な交換留学が第一の選択肢になるかと思いますが, 交換留学の行き先は協定を結んでいる大学に限られやはりトップの大学はトップの大学と結んでいることが多いため,学部時代にどうしても名門校に留学したい方は頑張って上を目指すのが良いように思います.

やりたいことがあるなら教員(研究室)が一番大事かも

もし明確にやりたいことがある場合は教員や研究室を最重要視するのがおすすめです.(情報系以外の理系や文系ではまた事情が異なるかもしれませんが)例えば東大は多くの点で優れた大学ですが,必ずしも興味にドンピシャの研究をしている先生がいるとは限らないため,もしそういった先生がいるならよく検討することを勧めます.研究で食べていくのに主に必要なのは研究能力・業績であるため,研究職や大学教授などを進路として考えている方はそういったものが得られそうな研究室に所属or先生に師事できる環境が良いです.4年生になる前から研究を行える制度を持つ大学もありますし,やりたいことが明確ならそれを基に志望を考えると良いかと思います.

あるいは,教員や研究室レベルまで明確でない場合でも,ある程度定まっているなら1年を受験勉強に費やすより自分がやりたい専門の勉強に費やす方が良いかもしれません.

おわりに

結局,どんな背景で入ってこようと入ってから何をどれだけやるかで全然変わってきます.毎日朝から夕方まで授業があり,放課後には部活があり,卒業時の第一志望合格がゴール,というある程度共通の型がある高校以前とは異なり,大学生活は本当に人それぞれです.

二浪はダメ人間だからすることでもなんでもないし,例え二浪の結果ダメでも人生が終わるわけではないので, 様々な事情を加味してもう一年頑張りたいと願うなら,重く捉えすぎずに一つのチャレンジとして頑張ってみれば良いのではないでしょうか.反対に,二浪をしない決断を下すとしても,それは後ろ向きなものではないので新しいステージでのチャレンジを楽しんでいけば良いと思います.

二浪するかどうかは,この先何度も下す大きな決断の1つでしかないのだから.

kuri8iveの2019年振り返り

こんにちは,@kuri8iveです.
半分自分用ですが,整理のため2019年を振り返ります.

自己紹介

筑波大学情報科学類4年生です.休学していた影響で,卒研と必要単位の履修を完了していても卒業は許されず*1,2回目の4年生を過ごしています.現在,研究室Gunosyさんでの研究,それから院試勉強であっぷあっぷ.実力が不十分なのに飛び込んでしまう系人類.

研究

卒研(卒論)

年始はずっと卒業研究をやっていました.生命維持活動以外はだいたい研究のことをやっていた気がします.にもかかわらず1月下旬の卒論(紙版)提出に実験が間に合わない有様でした.最終的に結果がちゃんと出たのは卒業研究発表(2月中旬)の前日昼過ぎで,本当に追い込まれた精神状態が続いていたことを覚えています.「やりました…やったんですよ!必死に!その結果がこれなんですよ!…(中略)… これ以上なにをどうしろって言うんです! 何と戦えって言うんですか!」*2を聴いて正気を保っていました.

ipsj

卒研と同時並行で情報処理学会(ipsj)全国大会での原稿作成・発表資料準備も進めていました.卒論が書けてない状態で何度もipsjの原稿に朱入れ差し戻しがあったときはとても堪えました.当日の発表では学生奨励賞を頂けたため,頑張った甲斐があったなぁととても嬉しかったです.

CHIIR2019

自分の研究とはあまり関係ないのですが,情報検索分野の国際会議CHIIR2019に学類から資金援助を頂いて聴講参加しました.(ブログ書き忘れた.) CHIIRはConference on Human Information Interaction and Retrievalの略で,情報検索とHCIのミックスのような会議でした.採択されたフルペーパーは21本(採択率33.3%),シングルトラックと小規模だったものの,世界中の研究者が活発に質疑など行う様子を肌で感じることができました.ただチュートリアル参加したものの全然話せなかったですし,スコットランド英語は聞き取れなかった…

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APSEC2019

8月にソフトウェア工学の国際会議APSEC2019に投稿した論文が採択されました.

kuri8ive.hatenablog.com

これまでこの研究に費やした努力が報われた気がしてすごく嬉しかったです.また,英文校閲を使わずに私&Google翻訳&Grammarlyの英文100%の論文なので,ある程度読める文章は書けるのだなぁと成長を感じることもできました.(査読で文法ミスが多いとは書かれましたが,同時に体系的で読みやすいとも評していただけました.でも内容は卒論ベースなので後者は完全に指導教員のおかげですね.)

研究室移籍

10月から筑波大学ヒューマンコンピュテーション研究室で研究活動を始めています.(院試受かったらここで研究します.) 移った理由は元の研究室との関係悪化等ではなく,若いうちにいろんな環境下で刺激を受けたい気持ちがあり元々修士は他大を含めどこかに移ろうと考えていたこと,研究テーマがより自分の興味に近いと感じたことなどです.まだ立ち上がったばかりなので,自身の研究能力向上はもちろん研究室の良い文化を醸成するのにも寄与できればと思っています.今のところ,役立ちそうなニュースを共有したり,他学生の発表に積極的にツッコミを入れるなどはしています.

インターン

エムスリー

4月にはエムスリーさんでインターンをしていました.

kuri8ive.hatenablog.com

とても楽しくかつプロフェッショナリズムを感じたインターンでした.みなさんパワフルで楽しい職場なので就職やインターン先としておすすめです.幸いにもこれまでいくつかの企業のインターンに参加してきましたが,すごいなぁと思わされることばかりで自分がプロの職業人として活躍できる日なんて来るのかしらという気持ちです.イメージ湧かない.

Gunosy

12月からGunosyさんでリサーチインターンを始めています.Gunosyの研究チームはデータマイニングのトップカンファレンスであるKDD2019に論文を通すなど近年着実に成果を挙げています.

data.gunosy.io

まだ何の成果も出せていませんが,面白い研究ができるよう精進していきます.

進学

国内

大学院に進学しようとはかねてから思っていましたが,真剣に出願校などを考え始めたのは晩春でした.遅いですね.遅すぎておそ松さんになっちゃいますね.筑波だけでなく東大や京大の研究室を訪ねて,色々と話を伺いました.結果として夏は出願をしないことにしましたが,先生や学生からお話を伺ったり自分の考えを話す機会ができたのは良かったと思っています.言語化は難しいけれども,することによって色々明確になると思うので練習していきたいところです.(ブログもその一環のつもり.)

6月には進路の参考にする目的で,人工知能学会全国大会に自費で参加しました.枝豆あられが美味しかったです.発表を色々と聞いたほか,計算社会科学研究会の懇親会にお邪魔して先生方と直接お話をしました.やはり環境や志向など様々あることを確認できましたし,進路選びの参考になりました.世の中面白い研究がいろいろありますね.

海外

夏院試受けずに何してたかというと,海外院進学ができないものかと試みていました.つまり,TOEFL受験・出願先選び・留学奨学金出願です.ただし,TOEFL初受験が8月という考えられない遅さな時点でお察しください.リーディング(24/30)リスニング(25/30)ともに不十分な点数をとった上,ライティング(16/30)スピーキング(18/30)では惨敗してしまい,現実を知ることになりました.(TOEFLに実力準備不十分で挑めばこうなるのは自明ですね.)

出願先は現時点での興味に基づいていくつかピックアップし,粗い研究計画も書きました.が,普通に留学奨学金には落ちました.英語力なし・実績なしなので当たり前であり,今思えばむしろどうして可能性があると思ったのか不思議なレベルですが….

趣味

五等分の花嫁

年度変わったあたりからハマり,原画展にも行きました.抹茶ソーダは思ったよりアリでした.推しは三玖*3です.もうすぐ終わっちゃうのでさみしいですね.

キングダム

キングダムも大好きで函谷関*4に行くほどのファンなので,キングダム知識王決定戦にはもちろん参加しました.残念ながら決勝には勝ち上がれず.

尊い系の漫画

それと,尊い系の漫画を読むようになりました.お近づきになりたい漫画とか先輩がうざい後輩の話とか.癒やされます.

その他

MSP活動

7月にMVPの方々をお招きしてつくばでイベントを開催しました. mspjp.connpass.com

資料はこちらに上がっていますので良かったらどうぞ.

mspjp.connpass.com

ラソン

つくばマラソンに出ました.死にかけながらもなんとか完走しました.

行動記録

11月中旬からGoogleカレンダーで逐一行動を記録するようにしました.きっかけはこの記事です.

note.com

Notion使う部分はなんだかサボってしまうので,とりあえずはGoogleカレンダーでの行動記録が完全に定着してからまたチャレンジしようかなという気持ちです.しないかも.

今後

まず年明けに早速院試があります.ここでの合否がだいぶ今後を左右するので,ひとまずそこを頑張りたいです.

それから研究室とGunosy,いずれでも成果を出せればと思っています.無理しない範囲で,でもちょっと背伸びするように,日々着実に歩みを進めたいです.

進路については院試に受かってから再考するつもりですが,まだ就職するか博士進学するか決めていません.急ぐ話ではないにせよ,遠い話というわけでもないので,詰めていきたいところです.この辺り有識者のみなさまにお話聞かせていただければ嬉しいです.

実力不足を感じる毎日の中でなかなか実感はしづらいものの,きっと日々成長できていたと思いますし,来年もコツコツ頑張っていきたいです.

今年お世話になったみなさま,ありがとうございました.来年もよろしくお願いいたします.

*1:学校教育法第八十七条により4年間の在籍が必要.私は3年半ですべて完了したため,在籍期間が不足しています.

*2:機動戦士ガンダムUC episode4「重力の井戸の底で」での主人公・バナージの名(?)台詞.

*3:今のスマホ壁紙は「当たり」のシーンです.

*4:中国・西安近くの,秦の王都・咸陽を守る関所.秦が5つの国に同時に攻め込まれた合従軍戦があった場所.

APSEC2019 参加レポート

こんにちは、@kuri8iveです。
2019年12月3~5日にプトラジャヤ(マレーシア)で開催された国際会議APSEC2019に参加してきたので簡単に報告します。

  • APSEC2019について
  • Keynote
  • 論文紹介
  • 自分の発表
  • おわりに
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英語が苦手なあなたに:PDF.jsとImTranslatorで論文をサクサク読む

研究活動において,論文読みは主な活動の1つです.
そしてほとんどすべての一流学術誌・会議の論文は英語で書かれています.
つまり,今さら言うまでもないですが,良い論文を読み有力な場で研究成果を発表するには英語から逃げることはできません.

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けれども,様々なツールが私たちを助けてくれます.
中でも,近年精度を大きく向上させているGoogle翻訳を筆頭に翻訳ツールにお世話になっている人は多いと思います.
もちろん,論文を読む際にも有用です.

しかし,論文はpdfで公開されていることが多く,文章をコピペするとレイアウトが崩れてしまいます.
それによって,不自然な箇所で切れた文章に対する翻訳が出来上がってしまいます.

その問題に対する解決策の1つは,Shaperのような整形ツールを噛ませて翻訳をかけることです. dream-exp.hatenablog.com この方法の問題点は,コピペと整形を何度も繰り返す必要がある点です.

また,可能な場合はHTMLに変換して翻訳をかけるのも有効です.

こちらの手法の問題点は,HTMLに変換できない(あるいは手間がかかる)論文が存在する点です.

そこでこの記事では,
1. なんどもコピペせずに済み
2. HTMLに変換できない(あるいは手間がかかる)場合でも利用可能な
PDF.jsとImTranslatorの方法を紹介します.

ImTranslatorは人気の翻訳ツールの1つです. chrome.google.com Chrome拡張が提供されているので是非とも使いたいところですが, 残念ながらpdfに対しては機能しません.

そこでmozillaが提供しているPDF.jsと組み合わせて使います. github.com ローカルでビルドしてもいいですが, viewerを使うのがお手軽です. mozilla.github.io

やり方としては,PDF.jsのviewerを開き,論文pdfをアップロードして,あとはImTranslatorを使うだけです. こんな感じです.

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imgur.com デフォルトはGoogle翻訳ですが,Microsoftなどの翻訳に切り替えることもできます.

ただし,ImTranslatorに特徴的な機能であるInline Translatorは正しく表示されないため使えません.
個人的に好きな機能なので残念ですが,pdf中の文字を動かせないならやむを得ないですね.

エムスリー(AI・機械学習チーム)でのインターン参加記録

2019年4月、エムスリー株式会社でのインターンに参加してきました.
期間は4/8〜19の2週間で,お世話になったのはAI・機械学習チームです.

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