2018年7〜9月、株式会社サイバーエージェントのインターンに参加してきました。
日程は7月末〜8月中旬・9月と私の都合に合わせていただきました。ありがたい。
秋葉原ラボ?
配属は秋葉原ラボとなり、AbemaTVの推薦システムのプログラムを書いていました。
こういうところです。
秋葉原ラボは大規模データ処理やデータ分析、機械学習などを専門とするエンジニアが在籍する研究開発組織です。サイバーエージェントのメディアサービスから得られるデータを活用することで、メディアサービスと会社の発展に寄与することを目的として2011年4月、秋葉原にオフィスを開設しました。 サービスから日々生成されるユーザーのアクセスログや行動ログなどを大規模に集積、処理する基盤を整備し、その基盤上のデータを機械学習や自然言語処理技術などを用いてサービスに活かせるシステムを構築、提供しています。
なぜサイバーへ?
現在私はソフトウェア工学と呼ばれる分野の研究をしています。
ですがもともと情報推薦と呼ばれる分野にとても興味があり、個人的に勉強をしていた際に、サイバーの社員さんによるスライドを拝見したことがありました。
www.slideshare.net
これを見てサイバー及び秋葉原ラボに興味を持ち、インターンに応募してお世話になることとなりました。ごく簡単な推薦システムをフルスクラッチで書いたことはありましたが、やはり実際のサービスで運用されている推薦システムに携わってみたかったわけです。
採用していただいただけでなく、↑の資料を執筆された方がトレーナーとしてついてくださる幸運にも恵まれました。嬉しい。
(面接でVRやりたい!と言えばVR関連に、Androidやりたい!と言えばAndroid関連の部署に配属されると思います。私の場合は推薦システムやりたい!と言いました。)
何をしてたの?
ざっくりいうと、
- 現行の推薦システムにおける改善点理解
- 取り組む課題の選定
- DBからデータを持ってきて前処理
- モデルの選定
- 実験と調整
- 取り組みについて発表
- 論文サーベイ
といった感じです。
現行システムに存在する改善点からいくつか取り組む課題候補をピックアップして、実装難易度や興味との重なり度合いを考慮して選定。
手法については少々論文読んだり。
データは実際に運用されているDBから持ってきて、前処理やら機械学習モデルの構築やらは都度ライブラリの公式ドキュメント等を調べながらやっていました。実験して、パラメーターの調整して、実運用に回せるようコードを整理して。
発表では構築したモデルによる推薦結果や今後必要な作業、番組制作フローの中で改善されてほしい点についてお話ししました。サーベイした論文については、簡単な概要やAbemaTVの推薦に活かせそうなポイントをまとめて発表。
定期的に進捗確認ということで、トレーナーさん含む何人かの社員さんに進捗報告して議論したりアドバイスもらったり方針検討したりしていました。
サイバーどうだった?
開発の部署にいたヤフーとは色々違って、こちらもまたとても楽しめました。
特によかった点を3つ挙げます。
ラボの方々の専門性
秋葉原ラボは情報系修士/博士の方が多く在籍されていて、みなさんとても専門性が高いです。自分が取り組んでいた課題についても、質問を投げれば的確な回答が返ってきてまさにラボという感じでした。発表の際の質疑応答もさながら研究の質疑応答をしている感じで、知識の幅深さいずれも本当にまだまだだなと実感しました。
雰囲気も研究室っぽく穏やかな感じで私は好きです。写真はフリードリンクの冷蔵庫。
対外的にもアクティブ
企業の研究部門だともしかしたらどこもそうなのかもしれませんが、秋葉原ラボは対外的にもアクティブです。 論文投稿や学会発表に始まり、トップカンファレンスの論文紹介イベントなんかも開催していました。
業務等で深めた見識を社会にも還元しようとしてるのがいいですね。
柔軟な組織
時間があるタイミングでは週5で出勤したり、お盆にはしばらくお休みしたり、勤務についてはとても柔軟にさせていただけました。
さらに本来は8月終わりだったのですが、9月も頻度を落として参加したいと希望をしたらそれもさくっとOKが出ました。柔軟だ!
また、期間中のあるタイミングで台風が近づいていた日があったのですが、その際に行われていたのはこんな感じのやり取り笑
どんな人にはオススメ?
こんな人にはオススメです。
- サービス改善のための研究開発をしてみたい
- 手を動かしながら興味ある分野の見識を深めたい
- サイバーの持つ豊富なデータで色々やってみたい
(※秋葉原ラボでインターンする場合の話です。渋谷の方はまた全然違うはずです。)
おわりに
現在学部4年生で研究といってもまだそこまでできてはいないのですが、それでも春学期に身につけた知識や大学の実験で学んだことがちゃんと生きているので、興味あることを真面目に勉強していてよかったです。
もし今後企業の研究開発部門を進路として考えるとしたら、秋葉原ラボでお世話になるのはありだなぁと思うインターンでした。
おまけ
期間中、サイバーのエンジニア社員orインターン生がいるシェアハウスに滞在していました。近い世代の人たちと話せて楽しかったですし、すごいなぁと思うことが多くて刺激になりました。
筋肉を鍛えることもできます。
週5で筋トレしていきましょう。