こんにちは,@kuri8iveです.後世の誰かに何かしら役立ててもらえることを願って就活記録を残しておきます.
一言で言うと
リクルートの選考を辞退し,Amazon,Google,Indeed,メルカリに落ち,MicrosoftとLINEで悩みLINEに行くことにしました.
私について
だいたいHPにあるのでご参照ください.少し補足すると,
- プログラミングやコンピュータサイエンスの学習は大学入学時からのスタート
- 特に趣味プログラミングで何かを作っていたり,AtCoderやKaggle等を頑張っていたりはしない
といった感じであり,また特筆すべきスキルは持っていません.先輩がおっしゃっていた「ぶっちゃけ日本のメガベンチャーなら,一定レベルに達してる人間は選考で落ちない気がする」を踏まえると,一定レベルに達していない人間ということになります.
ふわっと方針
だいたいこんなことを考えていました.
- 就活サイトには登録せず直接応募のみにする.
無限メール編は避けたいため. - 同時進行は3社まで.
研究や授業と並行しながらたくさん就活できるほどの体力・精神力がないため. - データ分析職かその支援をする仕事をメインで検討.
目指したい世界観に近づけるために必要な力を養えるかなと思うため. - 完全に技術一本というよりはある程度ビジネス側との接点があるポジションが良い.
将来的にはビジネス側へのスイッチもあるかなと考えているのと,そうでなくても複数の立場の人で共同して取り組む仕事に就いてみたいため. - シード・アーリーステージのベンチャーはなし.
何もないところに放り出されたとして,労働基準法を守りつつ即戦力としてやっていくだけの力がないため. - 国際的な環境希望.
日本が沈没しても生き延びるため. - ちゃんと実力をつけられるところ.
会社や部門が突然消えてしまった時にお先真っ暗になると辛いため. - お給料が高いのは加点大.
多額の借金返済があるし,妹の学費も出してやりたいし,実家に仕送りする必要が出てきそうなため. - 「X月△日までに内定承諾なければ取り消し」と選考結果が出揃う前にXデーを設定されたら即辞退する.
納得した上で入社した方がお互い幸せだと思うため. - 技術ブログなどでのアウトプットあり.
知見を広く共有しようとする組織が素敵だと思うため. - 論文も出していると嬉しい.
いつか博士後期過程に進学するかもしれないし,そうでなくても最先端の知見の源泉と近いところにいたいため. - 人事が面接をしないところ.
ある職種への適性やポテンシャルはその職種の人かそのマネージャーにしか測れないと思うため. - 電車通勤を回避可能.
小さくて軽いので満員電車では宙に浮いてしまうため.
ざっくりスケジュール
- 2020年4月
- 2020年5月
- Microsoft書類選考&一次面接
- 2020年11月
- Microsoft最終面接&内定
- 2021年1月
- LINE応募
- 2021年2月
- 2021年3月
- 2021年4月
- 2021年5月
- リクルート選考辞退
- メルカリ一次面接&二次面接
- 2021年8月
- メルカリ三次選考のインターン
- 2021年9月
- メルカリ不採用
各社のあれこれ
選考詳細を書いてはいけないと思うのでふんわりです.受けた順に書きます.
Microsoft
職種:一次面接時はクラウドソリューションアーキテクト,最終面接時はカスタマーエンジニア(Microsoft側の都合により変更)
書類選考は自己紹介ページ的なものを提出して行われました.思いの丈を存分に書いている人もいればサラッと書いている人もいて,こう書けば通るよ!と言える点は分からなかったです.たぶんみんな何か光るものがあったんだと思います(?).注意点を挙げるとしたら,応募時点では営業/技術営業/技術という枠組みのどれか,でしか応募できないというところです.そのため,例えば技術営業の中でも技術よりの職種がいいといった希望があるなら書類中で適性やら意思やらをアピールするといいのかもしれません.
一次面接,最終面接はともにマネージャーとの面接でした.私の場合は一次面接ではいくつかの質問を受けましたが,思考の過程を見られてるのかなーという雰囲気でした.最終面接はなんというかゆるふわな感じでした.ただし,インターン同期や内定同期に聞く限り内容はバラバラで担当者によるとしか言えないため,この情報が生きるかというとかなり微妙です.
学類(学部)の時に書類で落ちていたのでまぁ通らないだろうな…と思いつつ出したところ,あれよあれよという間に内定を頂けてしまった,というのが率直な感想でした.また,同期を見るに,各々の志向を大事にしてるのかなーとも思いました.あと,友人や知り合いの話を聞くに内定者へのサポートというか交流は他社よりかなり手厚めのようでした.(内定者期間に何度かイベントを開いてくれました.本社の社員さんを呼んでくれたことも.そもそも承諾前でも内定者のグループに入れてもらえた.)
LINE
職種:データサイエンティスト
コーディングテストはアルゴリズム,データ分析,数学について問われました.手応えは全然なかったです.技術面接ではプレゼンはそれなりに上手くできたかなと感じたものの,質疑の際に「詳しい技術は何かありますか?」と聞かれ, (えっそんなものない…)と思って「特にないですね…」って言って渋い反応をもらうやらかしをしました.(一応その後フォローはしました…)最終面接は内容全然覚えていませんが,割と和やかだった記憶があります.その他,選考自体には関係ないようでしたが人事面談というものがあり,就活状況などを聞かれました.
Microsoftとは違ってインターン未参加いうこともあり,こちらからお願いして社員さんとお話する機会を2度ほど設けてもらいました.また,人事の方にはたくさん質問も投げました.全体的に丁寧な対応で印象が良かったです.
Amazon
職種:ソフトウェアデベロップメントエンジニア
書類の後に2段階のオンラインテストがありました.新卒選考ではそこで落ちてしまったのですが,冬インターン選考と同じような形だとすると最後は英語でコーディングインタビュー複数回かと思われます.受けた範囲で言うと,オンラインテストに実際の就業の様子を模したシミュレーションゲーム的なパートがあり面白かったです.冬インターンではなぜか最終面接まで行けたのでどうにか行けるかなと思いましたが,冬がビギナーズラック的な何かなだけでした.
なぜソフトウェアエンジニアなのかというと,推薦システムに興味がある者としてはやはり最先端(?)の推薦システムの中身を覗きたいと思ってしまったからです.ご縁はありませんでしたが.
職種:アソシエイトカスタマーエンジニア
オンラインテストは半分が国語算数,半分がクラウドやらウェブ開発関連のクイズで,全部英語でした.その後面接が3回あり私はその1回目で落ちました.初回の面接は模擬お客さん対応的なものと知識クイズでした.模擬の方は結構鋭い質問が飛んできた印象があります.クイズの方ではウェブ開発関連が出題範囲なら当然知っとかないとねと言える用語の意味を聞かれ,頭真っ白になって固まってしまったので終わりました.
全体的に,当該職種に求められる要素を実直に問うているなと思いました.
Indeed
職種:ソフトウェアエンジニア
書類応募の翌日に人事の方から連絡が来て日程調整をしました.早い.その後,アメリカ在住のエンジニアと英語でコーディング面接をしました.
英語使って推薦関係の仕事が出来るかもと思ってダメ元突撃でしたが,英語力もコーディング力もなさすぎて完全敗北でした.準備不足.
リクルート
職種:データサイエンティスト
書類の後にGitHubを使ったコーディングテストがありました.
研究発表準備や授業の課題のタイミングが重なってしまったため辞退しました.関係者のみなさま申し訳ありませんでした.インターン選考では通算5回落ちていますし,縁がないのかもしれません.
メルカリ
職種:データアナリスト
一次二次ではそれぞれマネージャーの方に自分の研究の話とかメルカリアプリの改善アイデアとかを話した気がします.(うろ覚え)次に,三次選考としてインターンに参加しました.四次面接では現在の困りごとに対する解決策を問われました.
不採用通知のあとマネージャーと人事と3人でフィードバック面談をしました.サイレントお祈りなんてものが蔓延る中で,何が足りなかったか教えてくれるのは親切だと思いました.フィードバックの範囲で言うと,四次面接での回答は自分でも不十分だと思ったので落ちたのは納得でしたが,落ちた主な理由の一つにインターン成果の不十分さが挙げられていてちょっとびっくりしました.(成果が不十分だったこと自体は私も同感で,スケジュール管理が適切ではなく評価の際に重視されたであろう部分への時間配分が少なすぎました.なのですが,四次面接に進んだのでてっきりクリアしたのかと…)
就職先の決定理由・迷った理由
最終的にMicrosoftのカスタマーエンジニアではなくLINEのデータサイエンティスト就職を選んだ理由・迷った理由を並べます.
決定理由
- 仕事内容
Microsoftの方の職だと自分が取り組みたい内容よりは一歩二歩段階が手前のことが多いかなと感じました.その内容も必要とされるものですしやりがいを感じられそうでもありましたが,自分が一番にそれをやりたいのかと言われると違うかもという気持ちになりました.
また,直近で身につけていきたい力が身に付く(というより業務上求められる)のがLINEかなと思ったというのもあります.5,10年後はあまり想像できないものの2〜3年後の自分であればある程度具体的に考えられると思っているので,両者のJob descriptionを見比べたりインターンの経験を思い返しどちらの方向にパワーアップした自分に直近ではなりたいかを考え,上記の結論に至りました. - 先のキャリア
クラウドのサポートのお仕事だとGCP / AWSのような同業他社の近い職種には移りやすそう(なイメージ)ですが,他の道があんまりイメージできませんでした.CEのお客さん,例えばメーカーのアーキテクト職(?)のオファーが来たりはするらしいですが.データサイエンティストだとある程度大きい企業であれば同一でなくても近い職種があると思われるため,よりキャリアを広げられうる印象を持っています.最初からN年で転職する,というつもりではありませんが,選択肢があるのとないのは大きな違いだと感じます. - 楽しさ
現時点では手を動かして分析する方が楽しめるかなと思った次第です.例えば,メルカリのインターンや分析インターンというわけではありませんでしたがGunosyでの研究インターンで楽しさを覚えていました.toBのプロジェクトはスパンが長い(と思っている)ので,もしかしたらインターン等では十分にその魅力を体感しきれなかっただけかもしれません.
また,様々なプロダクトにおける取り組みがData Science室内で共有されていると聞いています.各所での発表資料などを見るにLINEには多種多様な分析プロジェクトの経験値が蓄積されているように思いますし,技術的・ビジネス的に歯応えのある取り組みがなされているのかなと思いとてもワクワクしました.
迷った理由
実力
正直自分が即戦力としてやっていけるとは考えられません.それは分析職としての経験が少なく,また統計学のように業務で必須の知識も十分には備えていないためです.また,メルカリ不採用もより迷うことにつながりました.なぜなら,各社で状況や求める人物像が異なるとはいえ,一定期間仕事ぶりを見た上で戦力外通告をもらっているためです.一方で,Microsoftの方ではメンターのプリンシパルカスタマーエンジニアの方から適性への太鼓判を頂くことができ,その道数十年のプロに向いてるよと言われる方で仕事をした方が幸せなのでは…?と逡巡することになりました.
最終的には,少なくともLINEのプロの方々には適性があると感じていただけてる(から内定をいただけてる)のだから自分よりプロの判断を信じようということ,本当に適性を判断するのは数年その道で仕事をしてみてからでいいのかもしれない,といったことから一旦不安を振り切ることにしました.同期
先述の通りMicrosoftの方では内定承諾前から内定者でつながることができ交流もそれなりにあったため,この同期と離れてしまうのは惜しいなというのも思い留まらせる要因でした.仲良い人たちと離れたくないなんて子供かってツッコミもあろうかとは思いますが,コロナ禍でろくに人とコミュニケーションする機会がない中,互いの人間性が分かるくらい仲良くなれたことはメンタル面で大いに助けられあっという間に思い入れのある存在になっていたということだと思います.
最終的には,交流の頻度は減るだろうけど適切な努力をすれば完全になくなるわけではないだろうということ, 「同じ道を往くのはただの仲間にすぎない。別々の道を共に立って往けるのは友達だ。」という囁きが聞こえたので落ち着きました.英語
多くはなさそうでしたがMicrosoftの方では業務の中で英語を活用する機会がありそうなのも良い点でした.本社の方とのやりとりもないわけではなさそうでしたし.現状英語圏に放り出されてもたぶん死にはしないだろう程度の英語力しかないため,仕事で使えるかもというのは魅力的でした.
最終的には,仕事内でなくても英語を活用する機会は作れるであろうこと,まずそもそも英語力をもっと引き上げるところから頑張ろうねとなりました.自社株買い支援制度
$MSFTを割安で買えるのはうらやましいです.
何が良かったか
就活関連でどういう行動が良かったのか少し考えてみます.
まず,自分の立ち位置の把握に努めていたのが良かったのかなと思います.つまり,それぞれの職種で求められている要素・水準はどういったものでそこと現状の力量とのギャップはどの程度か,可能な限り文書に落とし込む形で把握しようとしていました.そしてうわぁギャップが結構あるなーと思う部分があれば面接でも正直に話しました.実際良かったのかは分からないですが,こうしたことによって面接官のみなさんにとって私という人物の理解・評価が少し容易になったんじゃないかなって思っています.
また,なるべく言語化をしてきたのも良かったかもしれません.拙い文章ばかりですがこのブログもその一つです.仕事をする上で人とのコミュニケーションは避けて通れないため,言語化に対して前向きであるというのは良いシグナルになっていたのかもしれないですね.
いくつかのインターンにお邪魔できたのも良かったです.様々な文化・雰囲気を持つ会社を内側から見ることができたので,「この会社は合ってるのかな…?」という判断を過去の経験と照らし合わせて行うことができました.特に目立った成果がない場合は最初の技術系インターン参加が一つ大きなハードルのように思うので,何も知らなかった学部3年の私にチャンスをくださったRettyのインターン関係者のみなさまには頭が上がりません.なお,インターン探しでは直接企業のHPを覗いていたほかに魔法のスプレッドシートをたまにチェックしていました.
おわりに
需要より(なりたい,も含め)供給過多に見えデータサイエンスを学んだ中高生がこれから量産されようとしている中,データサイエンティストになるという選択は筋が良いとは言えないかもしれませんしこの先生き残れるか非常に不安ではありますが,自分の内面とよく対話して決めたのできっと後悔しない良い選択をしたと思います.これからたくさんのことを学び続けて着実に力をつけ,世の中に価値提供していけるように頑張りたいです.
参考にすればよかった文献
こちらのブログ素晴らしいですね,就活前に読んでおけばよかった.