kuri8iveにいきてこ。

仮面ライダーになりたい。

二浪するか迷ってる方へ: 二浪本命落ち大学生の振り返り

こんにちは,るいすです.受験を終えたみなさま,おつかれさまでした.

国立前期の結果が出たいま二浪を検討されてる方がいるかと思いますが,そういった方の参考になればと思ってつらつら書きます.振り返って思うことや当時気にしてたことが実際どうだったかとか.

私について

一浪目は予備校に通い,二浪目は宅浪しました.理系のくせに理系科目がダメで,二浪時ですら最高C判定しか取れておらず,つまり全然本命に届きもしないのに謎に粘る受験生でした.そして二浪目も本命に落ち,後期で筑波に拾っていただきました.

この春卒業するため,記憶が薄れないうちに今思っていることを書き残しておこうと思い立った次第です.

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よく受験したなこれでという一浪時の開示結果.二浪時は170点でD落ち.合格ラインは215点前後.

以下読み進めるに際して,

  • 私の所属は情報系であるためその他の理系や文系の場合はまた事情が異なるかもしれない
  • あくまで一学生が見聞きしたことを踏まえた話であるためいろんなバイアスがあるかもしれない

あたりはご留意いただけますと幸いです.

二浪中の話

孤独がつらかった

これは二浪を宅浪で行ったことが主要因かとは思いますが,一浪の時と比べてだいぶつらかったなーと思います.現役や予備校にいた頃はそのありがたみを感じることはなかった,同世代で同じ目標に向かって頑張る人たちが近くにいるということはとてもありがたいのだと実感できます.20手前の人間が,夜ごはんで家族と話す以外に人と話さない日が多いというのはなかなかつらいものです.

また,日常的な孤独もそうですが,自分だけ階段の踊り場で足踏みしてるような,取り残された感覚がありました.やはり2年目ともなると大学に進学した同級生たちは大学のコミュニティで生活していて疎遠になるうえ, より強くなる勉強へのプレッシャーから余計に連絡もとりずらくなってしまいがちです.

もし二浪するなら,定期的に人と会ったり遊んだりする機会を設けることをおすすめします.私はStudyplusという勉強SNSで勉強記録をつけていたため,そこでの交流にかなり救われました.嵌り過ぎには気を付けつつもある程度積極的に使うと良いかもしれません.

進学について考える時間が増える

正直一浪時までは進学についてあまり深くは検討していませんでした.二浪をすると,「本当に二浪してまでそこに行かなければならないのか」と聞かれたり自身の中でも考えたりする機会が増えるため,より真剣に向き合うようになると思います.

また,私は三浪目には入りませんでしたが,進学した後のみならずその先のことも含めて二浪時にいろいろ考えたことがその決断に影響しています.

視野が広くなる

一浪と比べて二浪ははるかに希少で情報もあまりないことから,二浪する人は二浪がどうとかどんな経験者がいるのかとか調べる機会が多くなるかと思います.そうやって調べてみると,こういう人もいるんだとかこの人多浪だったんだとか,知らないだけで世の中いろんな人がいるんだなーということに気づいてくるはずです.これはもちろん大学生活でもよく起きる話かもしれませんが,大学入学前にそういう経験をできるのは良いことかなと個人的には思っています.

諦めがつくまでやりきる機会を得られる

二浪というのは良くも悪くも世俗から離れているので,勉強のことに集中して自分が納得できるまで頑張るには良いチャンスだと言えます.大学に入ると授業や研究以外に面白そうな機会を多く目にすることになるので, 日常的には誘惑に触れることが少ない二浪時代は1つのことだけに取り組める貴重な機会ではないかと思います.私は結果的には志望校には届きませんでしたが,初めて主体的に勉強計画を立てて,ストイックにはなりきれなかったものの過去の自分には考えられないくらい真面目に勉強に向き合えたので,大学生になる前にそういった経験を得られて本当に良かったです.

また,これまでの人生で主体的に動いた経験は全然なかったと記憶していて,そんな中で下した大きな決断だったので,自分で決めた二浪も頑張れないのにいったい何を頑張れるんだという気持ちが1年間奮い立たせてくれました.

進学後の話

焦る

単純に年は増えてしまうので,「学部卒25歳かー」と思うことはまぁあります.(私は休学もしたため+3)

それと,私はまだ大丈夫そうですが体力や気力は周りよりも早く落ち始めるので, まだ若いうちに頑張らないとやばいなという気持ちは芽生えてしまいますね.

焦らなくなる

上と真逆の話ですが,焦らなくもなります.大学入って驚いたことに,4年ストレートで卒業して働かないとという一種の強迫観念に駆られている人が割といることが挙げられます.二浪を経験すると,社会にはいろんな人がいて別に正解の生き方があるわけではないということを自身の経験や環境から得やすいように思いますし, 「普通」の呪縛から解放されるのは実際大きなメリットではないかと感じています.

年齢制限はまぁやっぱり多少ある

例えば年齢制限のある奨学金がありますし,参加要件に年齢制限のある事業もあります.(例:情報系でいうとセキュリティキャンプや未踏など)日常的に不都合することはありませんが,特に若者支援の色が濃いものについてちらほら制限にかかってしまうのは事実です.

また,日本社会では若者でなければ学生ではないようで,学生支援のはずの措置で対象外にされることもあります.

浮かない

二浪なんてして入学したら浮いてしまうかなというのは一つの心配事でした.が,それは全くの杞憂であると断言できます.年はともかく「二浪」を意識させられる機会は,成人式以外特に記憶がないです.

また,別に言わなければ二浪してるかなんて基本分からないですし,知られたところで気にする人はいないのでそこは大丈夫かと思います.

生涯年収の話

多浪をすると定年前の給料が一番高い数年間が失われてしまうという言説を見聞きすることがありますが, 個人的にはナンセンスな話だと思っています.進学先が変われば出会う人や機会は全く変わることに加えて,落ちて元々受かってた大学に行くことになっても落ちた悔しさをバネに奮起するみたいな心境の変化一つでいくらでも人生は大きく変わるので,気にする必要はないかなと思っています.ifの世界の話は気にしても意味がない.

平均的には難関大学の方が機会に恵まれる

表題についてはやはりそうかと思います.指定大学の学生のみが対象である奨学金はありますし,シンガポールのワーホリビザのように難関大学かどうかが関係する(以前はそうだったと記憶してますが今もなのかは要検証)ものもあります.

また,留学をする場合費用が安価な交換留学が第一の選択肢になるかと思いますが, 交換留学の行き先は協定を結んでいる大学に限られやはりトップの大学はトップの大学と結んでいることが多いため,学部時代にどうしても名門校に留学したい方は頑張って上を目指すのが良いように思います.

やりたいことがあるなら教員(研究室)が一番大事かも

もし明確にやりたいことがある場合は教員や研究室を最重要視するのがおすすめです.(情報系以外の理系や文系ではまた事情が異なるかもしれませんが)例えば東大は多くの点で優れた大学ですが,必ずしも興味にドンピシャの研究をしている先生がいるとは限らないため,もしそういった先生がいるならよく検討することを勧めます.研究で食べていくのに主に必要なのは研究能力・業績であるため,研究職や大学教授などを進路として考えている方はそういったものが得られそうな研究室に所属or先生に師事できる環境が良いです.4年生になる前から研究を行える制度を持つ大学もありますし,やりたいことが明確ならそれを基に志望を考えると良いかと思います.

あるいは,教員や研究室レベルまで明確でない場合でも,ある程度定まっているなら1年を受験勉強に費やすより自分がやりたい専門の勉強に費やす方が良いかもしれません.

おわりに

結局,どんな背景で入ってこようと入ってから何をどれだけやるかで全然変わってきます.毎日朝から夕方まで授業があり,放課後には部活があり,卒業時の第一志望合格がゴール,というある程度共通の型がある高校以前とは異なり,大学生活は本当に人それぞれです.

二浪はダメ人間だからすることでもなんでもないし,例え二浪の結果ダメでも人生が終わるわけではないので, 様々な事情を加味してもう一年頑張りたいと願うなら,重く捉えすぎずに一つのチャレンジとして頑張ってみれば良いのではないでしょうか.反対に,二浪をしない決断を下すとしても,それは後ろ向きなものではないので新しいステージでのチャレンジを楽しんでいけば良いと思います.

二浪するかどうかは,この先何度も下す大きな決断の1つでしかないのだから.